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zoom RSS 夏目漱石は英語教師だったときに、英文法を重視した授業を行っていた。

<<   作成日時 : 2015/11/21 21:34   >>

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夏目漱石は英語教師だったときに、英文法を重視した授業を行っていた。



先生は松山中学校で四年生と五年生との英語を受け持たれた。

その頃のことに就いて、親しく松山中学校で先生の教へを受けた真鍋嘉一郎氏(帝大医科講師、医学士)が語つてゐられるところを、自分はいささかここに抜抄して見よう。

前略)所が夏目先生が来て、スケッチブックを講義し初めると、不思議によくわかつて、英語の面白味が初めて感ぜられるやうになつた。

先生は吾々に四五年を通じてスケッチブックのヴオイエ―ジとロスコ―とブロークン・ハートの三章を講義されたが、其講義振りは、机にもたれて両肘をつき、右手に鉛筆を持つて、細々と講義を進めて行かれた。

能弁とか達弁とかいふのではないが、非常に言葉の綾に富んだ話しぶりで、誠に明快を極め、熱心で、正確で、其口吻が当時十七八歳だつた自分の頭裡に刻せられて、今だにありありと残つてゐる。

先生の英語の教授法は、訳ばかりでは不可ない。

シンタックスとグラムマーを解剖して、言葉の排列の末まで精細に検覈しなければならぬといふので、一時間に僅か三四行しか行かぬこともあつた。

そのため二年間にスケッチブック三章しか読了しなかつたのである。

ブレフイツクス、サフィクスを始終やかましくいふので、夏目さんのブレフイツクス、サフィクスと云つて吾々の間に通つてゐた。

中略)も一つ面白かつたのは会話の時間には初めから英語で話された事であつた。・・・(ここはブログに入力するのが面倒なので、私が省略した。なお、ボクシングの会話が出たときに、真鍋嘉一郎氏がnotを聞き落とし、夏目先生が、会話の際にはまず第一に肯定否定(例:notがあるかどうか)を聞き取るのが肝要であると真鍋嘉一郎氏に伝えていたことだけが書かれている。)



先生は一月に帰朝されると、三月、本郷千駄木町五十七番地に居をトし、四月に東京帝国大学文科大学の講師に任命されるとともに、第一高等学校の講師を兼ねられた。


同時に、先生は一高に於いても英語を教へられてゐたのであるが、その英語教授の態度なり方法なりは、矢張松山時代、熊本時代のそれに大差がなかつたものと見え、当時親しく先生の教へを受けた野上氏なども「教へ方はどこまでも厳正で、少しもゴマカシがきかず、私共には実に厄介な英語であつた。

一例を云ふと、benevolenceといふ字があれば、beneはgoodといふ意味、volはwillと云ふ意味で、即ちgoodwillと云ふ原義である。

かう云ふ風にprefix, suffixを六ヶ敷く一々解剖して置いてさて試験となると、malevolenceと云ふ字を出す。

さあ生徒はかつて習はぬ字だからマゴつく。

さうすると先生は『benevolenceを教へて置いたぢやないか、それから又maliciousといふ字は知つてるだらう。

それなら其位の応用は出来る筈だ
』と云つた調子で、一字の意味を分解して、あらゆる方面に応用せしめようと云ふ、謂はゞ語原学的な態度であつた」と云つてゐるのを見ても、大抵その模様は想像される。


夏目漱石』(赤木桁平 著。新潮社。大正6年)p 101, 102, 130, 133, 134
ブログなので、読みやすいように、改行を頻繁にした。
漢字や記号を現代の漢字やひらがなに直した個所がある。
誤植と思われる英単語のスペルは直して入力した。


検覈(けんかく):厳しく調べること。

覈:「しらべる」という意味の漢字

benevolence:慈善。善行。

goodwill:好意。善意。親切。 親善。

prefix:接頭辞

suffix:接尾辞《‐er,‐less,‐able など》

malevolence:悪意。悪心。

malicious: 悪意のある。敵意のある。意地の悪い。



なお、教科書をすべて終わらせないやり方はまずい。


それに、すべての英単語で、語源で英単語を覚えさせる方法は、よくないと思われる。


そこで、最近は語源を分析して覚える方法がよく行われている。これも, よく使われる主要な語源(接頭辞, 接尾辞)を覚えるのは, 応用もきき便利だが, あまり使われない多くの語源まで覚えるのは難しく, たとえ覚えたとしても, 語源の分析をし, その単語の意味をぴたりと思いだすのは容易ではない。

 例えば, abandonという単語の語源は小辞典には書いてありません。そこで英和大辞典や語源英和辞典か仏和辞典を見ると,
〔古代フランス語 a bandon=at will, in the power of
・・・の掌中にある, ・・・の自由になる。
フランス語abandonner=give up放棄する, 見捨てる〕と書いてある。

このように語源的に覚えるには古代フランス語まで覚えねばならず, それを覚えるには一層難しく, かえって時間がかかる。


2色版デラックス版 英単語連想記憶術 第1集 青春新書』(著者:武藤 たけ雄。青春出版社)p 4
入力できないところは、似たアルファベットを入力した。

この本ではabandonは

あ, 晩だと勉強捨てる


と語呂合わせで覚えさせている。


abandon 〜:〜を捨てる。〜をやめる。〜を放棄する。

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